くみた柑のオキラクニッキ

時々オキラク、時々マジメ。基本オキラクだけど、人生ってきっと厳しい。

変化してゆく自己出版のかたち

今日は、私の観測範囲内での自己出版の話。

ブログに初めて出版関係のカテゴリーを作成したときにつけた名前は『KDP』でした。
KDPとは、Kindle Direct Publishing の略です。

その後はてなブログに引っ越して、ふと、そういえば杜さんの出版社から紙の本を出したので、KDPってくくりではなくなってきたな。
と思い『セルフパブリッシング』という名前に変更したのですが、そもそも紙の本は杜さんに作ってもらっているので、すでに『セルフ』じゃなかった!

ってことは、カテゴリー名どうしたらいいんだあああ!と悩んでいたら、杜さんが「『出版』はいかがですか?」と。

それだああああ!(灯台下暗し)

杜さん、さすがやでぇ。
というわけで、速攻『出版』にカテゴリー名を変えました。


出版について私はそんなに詳しくないのですが、少し思い出話を。初めて電子書籍を出版してから9年ほど経ちますが、その間に自己出版は、私の観測範囲内でいろいろな呼び方をされてきました。

昔は出版社を通さずに小説を世に送り出すことを『自費出版』と呼んでいたと思います。印刷代もめっちゃかかるし、売れるまでは自分で在庫を抱えることになるし、お金持ちでないとできない、とてもハードルが高いものだと思っていました。

それが、KDP(Kindle Direct Publishing)の登場により、お金をかけず、在庫を抱えることもなく、誰でも簡単に電子書籍を出版できるようになりました。今でこそ、いろいろなところから電子書籍を出版できるようになりましたが、その頃はまだKDPが主流みたいなとこがあったので、KDP、セルフパブリッシング、セルパブ、あと、インディー出版もあったなかな?
そんな呼び名が主流でした。

そして、商業作家に対し、自己出版をしている自分たちのことをなんと呼ぶか、みたいな話も時々出ていて、私の狭い観測範囲内では、セルパブ作家、KDP作家、インディー作家だった気がします。
あと、全然定着しませんでしたが、KDPer という呼び名はけっこう好きでした。
でも自分では「作家」と名のつくものは、恐れ多いというか、肩書のようなものに憧れつつも自分ではまだ名乗れないみたいな感じで。いつか堂々と「作家」と名乗りたいです。

で、そういえば私って、なかなかアップデートされない質で。
ずっと馴染みがある、セルフパブリッシングとかセルパブとかをいまだに使ってましたが、もう古いっぽいですね?
ごくごく最近、Kindle作家とかKindle出版という呼び名が定着していることを知り、その言葉で検索してみたら、知らない世界が広がっていました。

自分から積極的に情報を収集しないのがいけないのですが、なんというか、いつも知らない間に自分の周りだけ時間が進んでいる気がします。
もっとアンテナ張っていかないとだめですね。

 

出版といえば、いつの間にか、『ひとり出版社』というキーワードが増えているように思います。私の紙本を手掛けてくださった、独立出版レーベル『人格OverDrive』の杜さんは、恐らくそういった構想の先駆けではないかと思っています。

私のタイムラインでも、すでに活動していたり、今まさに立ち上げようとしているひとり出版社のツイートがちらほらと流れてきていて、なんとなくツイッタで検索してみたら、想像以上に『ひとり出版社』がたくさんあって驚きました。

Amazonのように大きなマーケットや大手出版社との差別化として、個人の尖った出版社がたくさんできて、そんな個人の出版社から、大ベストセラーが誕生したら、またこれまでとは違った出版、出版社のかたちができあがってくるのでしょうか。

独立出版レーベル『人格OverDrive

ezdog.press

 

ひとり出版社については、今日、このブログを書くにあたり調べて広がった世界なので、やっぱりブログを書くことは世界が広がるのだと、……えっともうこの流れ何度目かな?(笑)

 

街の本屋さんも、私が知らなかっただけで尖ったお店がたくさんあって、『人格OverDrive』さんから出版された、伊藤なむあひさんの『天使についての試論』は、そんな素敵な街の本屋さんにも置かれています。
めっちゃ売れてるので、もっともっと売れてほしいです!

 

【今日のことば】ひとり出版社