くみた柑のオキラクニッキ

時々オキラク、時々マジメ。基本オキラクだけど、人生ってきっと厳しい。

【読了】ふたりの余命

電子書籍でずっと気になっていた作品で、少し読み始めたところで書籍化!という話を聞き、ならばそちらを読もう!と思い手に取った本です。

死神のミナモトから余命を宣告された高校生の男女の物語。
ファンタジーとミステリーが程よく混じった青春ものです。

とても読みやすい文体で、命を扱う悲しいお話ではありますが、終始心が温まる、とても素敵なお話でした。
最後の方は時々涙を拭いながら。

自分の余命がわかったら、死ぬまでにやりたいこと、やっておきたいことを淡々とこなしたいと思いつつ、しかし刻々と近づく命の期限に、自分は冷静でいられるだろうか、と思います。
一人は辛いだろうな。
でも、誰にも言えない秘密を共有する人がいたら。
自分の境遇を分かち合え、そしてお互いを想い支え合うことができる人がそばにいる。
それってとても幸せなことですね。
大切なテーマがたくさん散りばめられた、そんな物語です。

タイトルから、命の終わりを示唆する物語であることがわかりますが、読後感はとても良いです。
表紙もとても美しいですよね。
読了後、ぜひもう一度表紙に戻ってきてください。
素敵な作品をありがとうございました!