くみた柑のオキラクニッキ

時々オキラク、時々マジメ。基本オキラクだけど、人生ってきっと厳しい。

漢方薬と人の香り

『柴胡桂枝乾姜湯』という漢方薬を飲み始めて半月ちょっと経った。
更年期っぽい症状を抑えるために飲み始めたんだけど、そういえば動悸の回数がめっちゃ減った。こないだちょっとバクバクして、あ、そういえば最近なかったな、と気づいたくらい。
漢方薬、効いてきてるのかな。体が熱くなったりするのは変わらずだけど。
いや、最近のこれは普通に暑さのせい?

kumitakan.hatenablog.com

 

漢方薬は食前(食事の20~30分前)にのむんだけど、いまだに忘れて食前じゃなくて食直前になっちゃうし、何なら食後になってしまう。
だいぶ漢方薬飲むの慣れてきたけど、やっぱり時々気管に入りそうになって「ウッ」てなる。

あと、気管に入らないように注意しすぎると逆に失敗して、お口の中いっぱいに漢方薬が広がりおじいちゃんの味がする。

……おじいちゃんの味って何!?
おじいちゃん食べたことないのに!

そういえば、赤ちゃんの頃ってミルクしか飲まないからか、体からミルクの香りがする。
で、中年期にはいわゆる加齢臭と呼ばれる臭いになって、高齢になってくるとまた匂いって変わる気がする。
昔はよく年配の方から樟脳の匂いがしていたと思うけれど、最近は樟脳を使う人が少なくなったからか、その匂いには出会わなくなった。
あと、お線香っぽい香り。これはきっと家に仏壇があるのだと思う。

でも、実家で暮らしているときはわからなかったけれど、実家の匂いがお線香っぽい香りで、それはつまり母の香りだったのかな。お線香はそんなに使ってなかったと思うので。母の香りと、兄のタバコの香りが混じっていたのかも。久しぶりに実家に帰ると、その懐かしい匂いがしてた。家の匂いってつまり、そこに住む人の匂いなのかな。今は兄が一人で住んでいるので、タバコの匂い。

高齢者独特の香り……といっても、全てが同じというわけではないけれど、なにかしら高齢者っぽい香りというのがある。
人は成長とともに、香りも変わっていくのだなぁと。
漢方薬の味が口の中に広がるたびに、そんなことを思う。

赤ちゃんがミルクの香りなように、もしかしたら食べているものにも関係しているのかもしれない。
すると1日3回、漢方薬をのんでいる私からは『柴胡桂枝乾姜湯』の香りがするのだろうか!

と思ったけど、赤ちゃんはミルクしか飲まないからミルクの香りなわけで、私は別にずっと『柴胡桂枝乾姜湯』だけを食べてるわけじゃないから大丈夫か。

 

そういえば、息を引き取る直前の香りがわかる人がいると聞いたことがある。私は二度ほど身内の死に立ち会ったけれど、その香りには気づかなかった。
ただ調べてみると『甘い香り』という表現が多い。
余命宣告をされた母に付き添っていたころ、ほんのりと甘い香りを嗅いでいたことを思い出した。てっきり施設で洗濯したタオルの洗剤の香りだと思っていたけれど、もしかしたらあの香りがそうだったのかな……。

天に召されるときに発する香り、科学的な何かがあるんだろうけど、人は一生のうちに、いろいろな香りに包まれるのだなぁ。