くみた柑のオキラクニッキ

時々オキラク、時々マジメ。基本オキラクだけど、人生ってきっと厳しい。

執筆中に鳥肌がたった著者的に面白かった話

『君がいなくなった日』を出版した1月が今日で終わります!
読んでいただいた皆様、そして感想をくださった皆様、ありがとうございました。お陰様でシリーズ1作目『今度君が逢えたら』もついでにたくさん読まれているようで嬉しいです。
ランキングの同じような位置に2作品が仲良く並んでいると嬉しくなります。

今日は執筆中に経験した個人的に鳥肌たっちゃった出来事を、ネタバレしない程度にお話してみたいと思います。

私の執筆スタイルは映像型で、脳内に浮かぶ映像をそのまま文章に落とす書き方をしています。
ちょうど、この日記を書いたときに起こっていた出来事なんですけど。

kumitakan.hatenablog.com

執筆していると時々起こることなんですけど、プロットに沿って書いているとしても、きっかりプロット通りになるわけではなく、シーンの順番がちょっと入れ替わったり、会話もキャラたちが勝手にしゃべって思わぬ方向に行き、結果、ざっくりとしたプロットの内容の深い部分がキャラたちの会話により鮮明になって「あ、だからこういう展開になるのか!」みたいな、自分で考えて書いてるはずなのに、まさに「そういうことだったのか!」って言いたくなる瞬間が時々あるんですよね。

こんな感じの現象で一番印象に残っているシーンがあります。
『君がいなくなった日』で、登場人物たちが、ある本を探して倉庫に入るところを書いていたときです。

みんなであーだこーだ話しているところでふと、執筆している私がその会話の中で、「翔」という人物だけ全然話してないなと気づき、その時一人がこう言ったんです。
「あれ? そういえば翔は?」
みんながあたりを見回すと、彼はちょっと離れた別の場所で違うものを見てたんですね。
っていうか、私の脳内映像でキャラたちが周りを見回したらそこに翔がいたのでそのまんま書きました。
ただ、この場面、書いている著者本人、翔が何をしてるのかまったくわかっていませんでした。

でもまあ、きっと何かあるんだろうと思って、私は脳内に浮かんでいた映像をそのまま書いて、もしこの後、この出来事が何も意味をなさなかったら消せばいいし~なんて思いながらそのまま書き続けました。

そしたらですよ!

どんどん書き進めていくうちに、倉庫でこの時、翔が何をしていたかがわかったんです!(爆)

まさに
「そういうことだったのか……」
って自分で書きながら自分で驚いて、なんだかめっちゃ印象に残ったシーンなのでした。

プロットを作っている時、うまくシーンがつながらないときは、もちろん話がまだきちんと組み立てられていません。それをこねくりまわしているうちに、あるとき違和感なくスコーンと最後までつながります。それが私の中でのプロット完成の合図。
でもプロットなんていわばただの設計図なので、詳細な人物の動きやセリフなんかはもちろん書いてありません。
それは書きながら……というか、書く前にする頭の中の妄想でキャラたちがほとんど勝手に動いて話すのですが、時々、私が書いているのか、書かされているのかわからないときがあって、そういうときが私にとって一番楽しい時間だったりします。

どうしてこんなことが起こるんだろうと不思議になりますが、恐らくプロットに違和感がなくなったところで、脳内の深いところではきちんとした設定が完成していて、あとはそれを言語化していく作業なんだろうなと思います知らんけど!

なんでこの人はこんな行動をしたんだろう、って深く掘っていくと答えが見つかったりもするので。
自分の脳内で起きてることなんですけど、本当に不思議です。
また、そういったところが、執筆が楽しい所以なんだろうなとも思います。

そんな感じで完成した『君がいなくなった日』。
出版当初は不安しかありませんでしたが、☆5の評価をいくつかいただけて、やっと少し安心し始めているところです。
(本当にありがとうございます!あなたの☆評価に支えられております!)
☆のみの評価や、「読んだよ」の一言だけでも飛び上がって踊りまくるくらいに喜びますので、もし気に入っていただけましたら気軽にリアクションいただけましたらとっても嬉しいです♪

というわけで完結した『君シリーズ』、今後ともよろしくお願いいたします♪

amzn.to